パパはアイドル♪vol.3~奈桜クンの呟き~

「ありがとう。まさかそんな風に言ってもらえるとは思わなかったから。でも……」


「はい。もちろん大変ですよ。でも、考えても仕方ないでしょ?前向きに考えましょ。例えばこの仕事無くしたとしても地球が爆発する訳じゃないし。大変、大変って捉えるから余計に大変になるんですよぉ。何とかしましょうよ。いえ、私が何とかします!」


青木は一人で力強く頷く。
この人の体格同様、いや、体格は関係ない。
この前向きでおおらかな考え方が梓は好きだ。
確かに自分一人で悩んだところでどうしようもない。
周りあっての自分だから。


「ありがとう。青木さんがいてくれて本当に良かった。なんか、元気が出てきた」


久しぶりに梓の心が落ち着いた。