蒼甫君の誕生日以来、私は気持ちを封印しようと固く誓った。


もう終わったんだと、ひたすら自分に言い聞かせた。


残りの12月は、毎日のように出されるテストをこなす毎日で、気がつけば二学期は終わってしまった。


年末のクリスマス。


恋人達にとっての楽しい行事が、今回ほどうざったいと思ったことはなかった。


去年のことを思い出してしまって、胸がチクリと痛んだ。


年が明けるとすぐに、蒼甫君が出演している映画が公開された。


私は一人で観に行く勇気などなくて、瀬名君と一緒に映画館へと足を運んだ。


二人でチケットを購入し、隣同士に座った。