今年の夏の終わりは、なんだか色んなことが重なってしまったように思う。


瀬名君はあの日をきっかけに、すっかり吹っ切れてしまったようで…。


モデルとして生きていく覚悟を決めたようだった。


ただ。


時折見せる、瀬名君の悲しそうな目に、私はどうしても気付いてしまって。


それがせつなくて仕方が無かった。


蒼甫君はと言うと、9月末まで撮影があって、土日はほぼ仕事ばかりしていた。


そうやって、9月はあっと言う間に過ぎ去ってしまった。