次の日、家を出たら門の前に瀬名君が待っていた。


「おはよう」


「おはよう、瀬名君。ごめんね。遠回りになるのに」


「いいよ。行こう」


今日から、瀬名君と登下校をすることになった私。


蒼甫君が、直々に瀬名君に頼んでいた。


瀬名君を本当に信頼してるんだなって思った。


瀬名君と駅までの道を歩く。


今日はすごく天気が良い。


久しぶりの快晴だ。


「昨日の蒼甫にはまいったよ」


「え?」


「あのドラマに出たのって、デート代が条件だったんだな」


「うっ」


「あんなに蒼甫が単純とは思わなかった。

あの顔じゃなかったら、ちょっと痛いぞアイツ」


思わず苦笑いしてしまう。


「瀬名君、最近は仕事どう?」


「うん。雑誌以外にもちょこちょこ仕事の依頼が増えて来たけど。

まぁ、結構慣れて来たかな」


「そっかぁ。すごいなあ」


「すごくないよ、全然」


瀬名君、すっかりモデルさんになっちゃったけど、どうなんだろ。


これからも、ずっと続けるのかなあ…。