「優月ちゃんと瀬名君に会って、なんか青雲高校って面白そうだなって思ってさー。受けなおしちゃった」


「はぁー?」


蒼甫君が目をまん丸にしている。


「そんなに簡単に入れるの?この高校って」


私も同じ事を思ったよ、さっちゃん。


「転入試験と面接でオッケーだったわよ」


「って言うかさ、お前が通ってた高校より青雲はレベルが落ちるじゃないか。
あのおじさんとおばさんがよく承知したな」


えっ?レベルが落ちる?


静華ちゃんって、そんなに頭がいいの?


「ウチはわりと自由なのー」


そ、そういう問題?


「ってかお前、あの自宅からここに通うのか?」


「そうよー。電車と徒歩で一時間だけど、別に苦じゃないわ」


静華ちゃんって、結構大胆な性格なんだね。


「まぁいいじゃない。

せっかく転入してきたんだからさ、仲良くしてよー。

ねっ優月ちゃん、瀬名君。

えーと、あなたは」


「さっちゃんだよ」


蒼甫君が答えた。


「さっちゃんね。よろしくー」