「えっ…ちょっ…」

「お前、学校と名前は?」

少し戸惑ったが冷静を装い答えた。

「竹内梨花です。有川学園…」

「お前、有学なんだ。いっしょじゃん。」

ネクタイをみると二年生の色だった。

バイクが発進した。風が勢いよく

きた。…初めての感覚。

「そ、そうですね…」

(苦手なタイプかも。…でも…
 
おくってくれて優しいな。でも…)

沈黙が続き、話が一つもできなかった。

「あ、名前、なんていうんですか!?」

それをおもいついたときには

もうおそかった。

ちょうど家についた。

スカートのゴミをほろった。

「名前?秘密、んじゃぁな。」

そういい、バイクをのって

いなくなってしまった。

…名前も知らない勇敢な戦士に

助けられてしまいました。