『ところで電話の時お母さんと一緒だったんじゃねーの』 再びブランコに座り直したとき、樹くんが聞いてきた。 あ、そうだった。 「お店の時間だから取り合えず別れたの。私は、今日はサボり」 『ってことは、母親絡みの問題は何一つ片付いてないわけ?』 嘘だろ、と樹くんの目が言っている。 だけど嘘じゃありません。 「でも大丈夫、樹くんと二人なら乗り越えられるからっ!」 樹くんとなら、きっと頑張れるから。 負けないから、私。