ったく…、と樹くんは笑うと 『有紗、俺と付き合ってください』 優しく耳元で囁いた。 それだけのことで堪らなく幸せ。 『返事は…?』 そう聞く樹くんの声はどこか不安そうで。 何でかな?答えなんて分かってるくせに…。 「もちろん!」 静かな公園に私の声が響いた。 少しでも、樹くんの不安が吹き飛んでしまえば良いのに。 そう思って、思いっきり叫んだんだ。 「樹くんが好き、大好きーっ!」