そんなことあるはずないのに。 あっていいはずがないのに。 有紗はずっと…ずっと。 あの日から、いやそれよりもずっと前から。 そんな思いを抱えて生きてきたのか? 自分はいらない。必要ない。 生まれてくる意味のない邪魔な存在。 そう思ってたのか。 何で、何で、 ───気付けなかったのだろうか。 「お前がいらない子だなんてこと、絶対にないから」 『だって、私はーー』 「捨てられたから、何だって言うんだよ!」