「バカなこと言ってんじゃねーよ」 『樹、くん……』 「速水は、生きてて良いんだ」 もっと他に言うことがあったかもしれない。 けれど、他に思い付かなかった。 『私は捨てられるようにおばあちゃんの家に預けられたんだよ?』 「それが、何だって言うんだよ」 『だって、ママは……』 「有紗は有紗だろっ!?」