俺はランドセルを地面に置いて、有紗の隣のブランコに座った。 『ランドセル、汚れちゃうよ…?』 「別にいい」 『そっか…えっと、その…』 「無理に喋らなくて良い」 泣きたいなら、泣けばいい。 叫びたかったら、叫べばいい。 無理なんてしなくていい。 言葉足らずでぶっきらぼうに聞こえただろうか。 怖がらせただろうか。 だけど生憎。俺はそんなに器用じゃない。 『……っ……うぅ………っ』