「トイレかなって思ったけど、なかなか戻って来ないから」
気付けば、結構な時間見入ってみたいだ。新しいビールとお釣りを受け取る。
「もっと、見てく?」
葵が人混みを指差した。
「いんや」と首を振り、「さっきの所に戻ろう。タバコ吸いたいし」と再び入口に向かう。
「熱は虎が日本を発った数日後に下がって、完治したらしい。クリスマスはChoccoto(チョコット)でアルバイトして、閉店後の店でサンゴちゃんや金次くんを交えてクリスマスパーティーを行ったらしい。ロミさんの結婚式の写真をメールで送ったらすごく喜んでた。年末は店が休みになるから、実家に帰省する予定らしい」
「何だよ、急に……」
タバコに火を点けるなり、急に葵がつらつらと話出した。
フーと煙を吐いて、訊ねる。
「何だって、花のことだよ。___本当はずっと気になってるんだろ?」
ニコリと笑みを浮かべながら、葵が俺の顔を覗き込んだ来たので、吸った煙が変な所に入ってしまったみたいだ。ゲホゲホと咽る。
「動揺しちゃって。はい、水」葵は笑い声を上げながら、ミネラルウォーターのペットボトルを差し出した。
「動揺なんか___」
灰皿に吸いかけのタバコを擦りつけて、言い返す。

