Murder a sponsor.

 でも……まさか、そんな。

 仮に琴音の言うことが正しいのだとして、その“偉い人”はこんな大掛かりなことをしてまで俺達に殺し合いをさせたかったのか?なぜ?

 こんなイかれている出来事……“偉い人”以外の誰かは賛成したのか?……反対派の人も中にはいたんだろうな。そう思うことにしておこう。

 ――だって、こんなイかれている出来事が世間で認められてしまったら、その時点で日本は終わりだ。異常にもほどがある。


「白鳥さん?こんな状況で、そんな不吉な例え話を出さないでくれる?不愉快なんだけど?」


 そう言ったのは、イライラとしている熊沢だった。

 こんな状況になってしまって、みんな、精神的に追い詰められている。

 だから、熊沢の気持ちも分かるけど……このイかれたゲームを生き延びるためにも、どれだけ小さなことでも、何かしら情報がほしいという気持ちも、ある。


「ご、ごめんなさい……」

「ほんっと、あんたって昔からそうよね。そのイジイジした性格とか、危機感のないところ、直したら?」

「……ごめんなさい」

「おい、熊沢!今はそれは関係ないだろ!」

「北條もだよ!いっつも白鳥さんに“だけ”デレデレしちゃってさ、見ていて気持ち悪いっつーの!」

「んな……っ?!」