Murder a sponsor.

「あなた、この男子生徒たちに襲われたんですよね?」


 “この男子生徒たち”……と、廊下で死んでしまっている彼らを見る。


「そう、だけど……。それで、後退りをしていたら、トラバサミに引っ掛かっちゃって……」

「襲われた理由、分かりますか?」

「え?」

「襲われた理由、分かりますか?」


 新名……どうしちまったんだよ?お前……さっきまでと全然、違うじゃねぇか。なんか、怖いぞ?


「おいっ、新名って!お前、いい加減に……!」

「北條さんは黙ってください!これは、僕だけではなく、他の皆さんの生死にも関わることなんです!」

「……っ」


 赤羽さんはガタガタと震えていて、舞さんにしがみついている。


「それで……この男子生徒たちに襲われた理由、分かりますか?」

「……や……」

「えっ?」

「いや……いやっ……いやあぁぁぁあああっ!!!」

「赤羽さん?!」


 どんっと舞さんを押し退けた赤羽さんは、傷付いた足で走り出した。俺達はすぐに追い掛け始める。


「なんで?!なんで!なんで?!なんで、みんなボクを疑うの?!ボクじゃない!ボクじゃないのにぃっ!」

「赤羽さん、待ってくれ!」

「いやあ!来ないで!殺される!ボクじゃないのに、殺される!いやあ!いやあ……っ!!!」


 後一歩のところで赤羽さんに触れられる――そう思った瞬間だった。