Murder a sponsor.

 保健室で会った時といい、給食室を同行してもらった時といい、俺には舞さんが主催者だとは思えないんだ。

 たとえ、熊沢の言う通り、いい人に見せようとしている演技なのだとしても、俺は……そうじゃないって信じているから。


「舞さん、気を悪くさせちまったら悪い。でも、俺は舞さんのこと、信じているから」


 舞さんの両目を見つめながらそう言うと、舞さんは少しだけ驚いたような表情を見せたのち、嬉しそうに微笑んだ。


「ありがとう。真人くん」

「仲間は信じて始めて成り立つものだからな。今は、俺達の間で疑い合っている場合じゃない。なんとしても生き延びるんだ」

「そう、ですよね。皆さん、生き延びましょう!」


 俺が放った言葉に反応した新名の呼び掛けに、熊沢以外のみんながうなずく。……やっぱり、熊沢は……舞さんのことを疑っているのかな。

 でも、だからといって、舞さんを1人にするわけにも熊沢を1人にするわけにもいかない。こういう時、どうすることが1番良い選択肢なのだろう……。


「それじゃあ、これからどうするかを――」

「――きゃあぁぁぁあ!!!」


 新名が話している途中、部屋の外から耳をつんざくような女性の悲鳴が聴こえた。

 何事なのかと、みんながビクリと肩を震わせる。