Murder a sponsor.

「で、どうやって見透かしたかというと……俺は学校全体に監視カメラが仕掛けられているんじゃないかと思うんだ」

「……あっ!そっか。それなら違反を犯した人がすぐに分かるわね」

「全部の教室を1人で監視するのは、大変そうですけどね」


 まったくだ。こんな大変そうなこと、最初からしなければいいのに。……いや、こんなイカれたことをしやがる奴だから、大変なんて思っちゃいないのかもしれないな。


「なるほどね。でも、声が加工されていたのはどうやって?」

「ヘリウムガスでも吸い込んだんじゃない?このご時世、なんでも簡単に手にいれられるしね」


 まぁ、あの放送が本当にリアルタイムで話していたものなら、ヘリウムガスが1番有力かな。他にも声を変えられる道具があるのかもしれないが、詳しくは知らないためになんとも言えない。


「そう。あの放送が鳴っていた時、あなたたち全員、自分の教室にいたのよね?」


 舞さんの質問に、舞さんを除いた全員がうなずく。

 あの放送がヘリウムガスなどの道具で声を変え、リアルタイムで話していたものなら、山神の言っていた通り、俺のクラスには主催者はいないことになる。

 みんな、同じ教室にいたのだから、放送室に行く暇なんて1分足りともないんだ。