Murder a sponsor.

「……そうね、この際だから、ハッキリとさせておきましょうか。私達の中に主催者がいるのか、いないのか」


 そうだな。それはいい案かもしれない。


「同感だ。お互いを疑いながら行動するのは疲れるだろうし、……やっぱり、怖いよな」


 俺がそう言うと、みんなは同時にうなずいた。


「……とは言っても、どうやって白黒ハッキリさせるんですか?北條さん」

「そうだなー……。じゃあ、あの放送の声について、もう一度まとめてみようか」

「あの放送の声、男性なのか女性なのか分からないように加工されていたわよね?録音して編集したテープを流したのかしら?」

「いや、それはないな」


 俺が否定すると、舞さんは不思議そうに首をかしげた。「どうしてそうハッキリと言いきれるのか?」そう言いたいんだろう。


「あの時、主催者は俺の行動を見透かしたように言い当てた。名前も言い当てていたが……名簿か何かが手元にあるんだろうな」

「あっ、主催者が言っていた北條真人くんって……!」

「ああ、俺のことだ」


 舞さん、今頃気が付いたのかよっ。

 まぁ、みんなパニックになっていただろうし、いちいち名前なんて覚えていないよな。