Murder a sponsor.

「えっ、でも……」

「私じゃ力不足かしら?」

「いや、そういうわけじゃなくて」


 剣道の達人が一緒に来てくれるのは、俺としてはとても心強い。

 けど、本当に一緒に来てもらってもいいのだろうか?どんな危険が潜んでいるのか分からないというのに。


「あなたの背中は任せなさいって言っているの。……全部、言わせないで」

「あっ、はい。ごめんなさい……」


 反射的に謝ってしまった。

 こうなってしまった以上、「やっぱり1人で行きます」とは言えない。


「真人くん、私も一緒に……!」


 舞さんと一緒に給食室に入ろうとしたら、後ろから琴音の声が聴こえて……ぎゅっと腰に手をまわされた。


「琴音?!」

「私も……一緒がいい……!」

「ダメだ。琴音は新名や熊沢たちと一緒に待ってろ」

「やだっ」


 ……困ったな。

 俺だって琴音と離れたくないけど、だからといって危険な場所に連れていくのはどうかと思う。

 ここは琴音のためにももっと厳しく言った方が――。


「――白鳥さん?北條は待っていろって言っているんだから、大人しく待っていましょう?」


 熊沢の目が、不気味に光っているような気がした。

 ……やっぱり、さっきの琴音に対する熊沢の態度といい、琴音と熊沢を一緒にするべきじゃないのか?

 でも、一応、新名もいるし……。