Murder a sponsor.

「なんだよ!お前はっ?!」


 1人の男子生徒が声を荒げた。目は血走っていて、とても正気だとは思えない。


「お前らこそ何をやっているんだよ?!3人で1人の女子生徒を囲んで!こんなの、正気の沙汰とは思えねぇっ!」


 なんとか冷静になってもらおうと言葉を返すが、男子生徒たちはおかしな方向へと思考を持っていく。


「ぁあっ?!お前には関係ねぇだろ!それとも……お前は主催者の味方か?主催者の仲間か?!主催者は1人じゃねぇってかっ?!」

「はっ?」

「主催者は1人残らず殺さねぇと……1人、残らず、殺すっ!!!」

「おいっ!ちょっ、落ち着――」


 なだめようとするが、すでに遅かったらしく……男子生徒たちはカッターナイフを手に、俺に向かって飛び掛かってきた。

 突然の行動に、俺の身体は石になったように動いてくれない。

 まずい……。
 このままだと、やられる!

 しかし……。


「うっ?!」

「がぁっ?!」


 30㎝の定規を手にした迫り寄られていた女子生徒が、2人の男子生徒の頭に素早く振り下ろし、その場で気絶させた。


「……えっ?」

「はぁ……はぁ……。大丈夫?」


 迫り寄られていた女子生徒は、息をととのえながら俺の方を向いた。