それぞれ机の中の鋏を手にした俺達は、教室を後にした。
不気味すぎるほどに静かな廊下を、辺りの見渡しながらゆっくりと歩いていく。
……ん?何か、変な臭いがするな。まるで鉄臭い、ような……。
不思議に思いながらも階段をおりようとした刹那、俺達はその場で足をとめた。
「うっぷ……!」
俺を含んだそれぞれが口を手で押さえ、新名が吐き気を催す。
階段には、何人もの生徒“だった”モノがごろごろと横たわっていた。
みんな、身体のところどころから大量の血を流し、身体の形が変形しているモノまで様々だ。
ふと琴音の方を見ると、顔を青ざめてガタガタと震えていたため、俺は慌てて視界を遮るように、自分自身の胸元に琴音の顔を押し付けた。
「……見ちゃダメだ」
「ありがとっ……真人くん。でも、だっ、大丈夫……だよ?私……」
「……声が震えてる。琴音には刺激が強すぎるから、なるべく見ないようにしろ」
「でもっ、真人くんだって……!」
「俺は大丈夫。少なくとも、琴音より耐性ある……と思うから」
と、琴音の前だし、強がってはみるけれど、やっぱり直視なんて出来ない。
直視なんてしていたら、気分が悪くなっちまう。直視なんて、出来るわけがないじゃないかっ!
不気味すぎるほどに静かな廊下を、辺りの見渡しながらゆっくりと歩いていく。
……ん?何か、変な臭いがするな。まるで鉄臭い、ような……。
不思議に思いながらも階段をおりようとした刹那、俺達はその場で足をとめた。
「うっぷ……!」
俺を含んだそれぞれが口を手で押さえ、新名が吐き気を催す。
階段には、何人もの生徒“だった”モノがごろごろと横たわっていた。
みんな、身体のところどころから大量の血を流し、身体の形が変形しているモノまで様々だ。
ふと琴音の方を見ると、顔を青ざめてガタガタと震えていたため、俺は慌てて視界を遮るように、自分自身の胸元に琴音の顔を押し付けた。
「……見ちゃダメだ」
「ありがとっ……真人くん。でも、だっ、大丈夫……だよ?私……」
「……声が震えてる。琴音には刺激が強すぎるから、なるべく見ないようにしろ」
「でもっ、真人くんだって……!」
「俺は大丈夫。少なくとも、琴音より耐性ある……と思うから」
と、琴音の前だし、強がってはみるけれど、やっぱり直視なんて出来ない。
直視なんてしていたら、気分が悪くなっちまう。直視なんて、出来るわけがないじゃないかっ!



