俺は、昼下がりの
公園のベンチで仰向けに
寝転がりながら
ぼんやりと、
そんなことを考えていた。



年寄りが俺の頭の方から
近づいて来るのがわかった。
どうやら、
座りたいらしい。
知るもんか。
俺はベンチに寝転がったまま、
少しだけ頭を上げ、
そして、こう言った。



「そんなに休みてぇんなら、
今すぐ棺桶にでも
ぶち込んでやろうか?ああ?」



と。









年寄りってのはあれだな?
段々と爺さんなのか、
婆さんなのかもわかんねぇのな。



俺はそそくさと、
その場から去ってゆく、
爺さんだか、婆さんだかの
後ろ姿に向かって、



「都合の良いときだけ、
年寄りぶってんじゃねぇぞ」



叫んでやった。








なんだ。
猛スピードで歩けるじゃんかよ。
逃げ足早ぇ~。