「これで挨拶を終わります。」 営業スマイルで、なんとか乗り切った。 でも、俺の頭の中にあるのは、結愛のことばかり。 話してる途中もずっと、捜してた。 居なかった。 そう思って、階段を降りる瞬間、結愛と目があった。 思わず俺は嬉しくなって、結愛にニコッと笑いかけた。 営業スマイルなんかじゃない。 自然な笑顔。 久しぶりかもな、俺が心から笑顔を出せたの。