その子の名前は、森川結愛。
クラスは1年C組。
教室の前まで連れて行くと、次は俺の名前を聞かれた。
「あの、お名前は?」
「えっ?俺の名前知らないの?」
嘘だろ?
自分で言うのも何だけど、俺はモテるほうだ。
告白を受けることなんて、日常茶飯事。
まあ、一回も承諾したことは無いけどな。
この学園に入学してくる女子は俺目当てが多い。
まぁ、制服がってやつもいるけど。
「珍しい。初めてだよ、結愛ちゃんみたいな子。じきに 俺のことはわかるだろうから。またね?」
だから、ちょっといじめたくなった。
結愛ちゃんを。
きっとすぐに俺の名前はわかるだろうしな。



