「ここは、お前の席じゃねーよ。結愛の席は、俺の膝の上だ。」
俺の席でぐっすり寝ている結愛を見て、優しく頭をなでて、長くサラサラな髪に指を通す。
「ごめんな、結愛。お疲れ様。」
俺はそう呟いて、部屋に散らばった書類の片付けを始めた。
あちらこちらに散らばる書類。
みんなが、どれだけ慌てて頑張ったのか目に見える。
「ふはっ。」
想像しただけで、ふと笑いがこみ上げてきた。
「会長……………?」
「あ、愁か。起こしちまったな。」
初めに目を覚ましたのは愁。
ちょっとうるさすぎたか?
「いえ。会長、体調大丈夫ですか?」
「あぁ、もう平気だ。俺の代わりに仕事ありがとな?」