泣いちゃだめだよ、私。


会長は私のものじゃないんだから。


これは、自分の都合なんだから。



でも……………………………………


 

「元カノさんの名前呼んでっ………………他人をっ思っ、てっ……私にキ、スっするなんて……………………かいちょっ、最低ですっ!」


バンッと保健室のドアを開けて、私は逃げた。


大好きな会長のもとから。



“結愛”


っと呼んで私を呼び止める、会長の声も聞かずに。