いや、降りようとした。 でもっ……………。 「結愛、ダメ。まだ。」 会長は、私に腕を回して離そうとしない。 「か、会長!お願いですからっ!」 「ダメったらダメ。それに、まだ結愛にお話終わってない。」 甘く優しい声で、耳元に囁かれたら、従うしかない。 もう、会長のせいで心臓が破裂しそうだよ……………。 「えらいえらい。」 そう言って会長は私の頭をポンポンと撫でた。 そんな仕草にドキドキして、また体温が上がる。