「いかん!見れん!こっちが恥ずかしか!」



行雲先輩はその麗しの美貌を両手で覆い隠し、泰ちゃんはその光景に釘付け。



俺も、泰ちゃんと同じで。



少女漫画的なフレンチキスよりも濃厚な、でも、海外の映画みたいなベロチュー的なディープキスとも違うその光景に、心臓がバクバクする。



「あ…ありがとうございました!」



いつの間にか終わったキスの後、女子が秀吉キャプテンに頭を下げて走り出す。



「うわ、なんか、うわぁ…!キャプテンって、大人」



泰ちゃんが感想になってない感想を述べた。いや、俺も、同じような考えしか浮かばないけど。



「そろそろ出てきたらどうだ、お前達」



動けなかった俺達に声をかけたのは、さっきまでまざまざと、刺激的な光景を見せつけていた、秀吉キャプテン本人だった。