さて、そんなこんなで入学式。殆ど寝て過ごして、そのあとの担任の説明も、寝て過ごして。



時間は13時前。本格的な授業は明日からみたいだ。



「じゃあ椿、俺は部活あるけん、また明日ね」



「おう!泰ちゃんばいちゃー!」



泰ちゃんはバスケの功績で前期選抜試験で高校入学を決めたらしく、春休みから部活参加してるみたいで、今日もこれから部活。



この学校、最初は必ず部活強制入部みたいだし、どうしよっかなー。調理部あるっぽいし、明日見学行こうかな。



俺は何となくふわーっと考えながら教室を出て、階段をかけ下りる。



「どけぇ!邪魔やぁ!」



「えっ…!」



その平穏が、この怒声によって、意図も簡単に崩れるとは、思いもせず。