そして、更に嬉しいことに。



「ピッ!黒(横浜工業)!バスケットカウントワンスロー!」



相手フォワードのファウルによるバスカンまでもを、ピカ先輩はもぎ取った。



「ピカ先輩って、3ポイントもあんのかよ」



「まっさかぁ。秀ちゃんみたく確率は高くなかよ。……ばってん、今日は止まるごつなかね」



ピカ先輩はいきり立っていた。



多分、ミスマッチからの3ファウルや、有ちん先輩のディフェンス、第3クォーターに入ってすぐの秀吉キャプテンのシュートにより、闘志に火が点いたのだ。



「こうなったら止まんないよねぇ」



バスカンを沈め、一気に4点手に入れた俺達は、1点差のところまで詰め寄った。