【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

「ピッ!白(水高)10番!バスケットカウントワンスロー!」



………しまった、と思った。



きっと泰ちゃんもだろう。この横浜工業という学校は、ファウルを取らせるのが、滅法上手いチームなのだ。



足利はニヤリ、と笑い、フリースローの位置へ走る。



「ドンマイ泰河!気にすっこつなか!ナイスファイトばい!」



行雲先輩がすぐにフォローに入り、泰ちゃんも表情を見るに、気にしている様子はなさそうだ。



足利はバスカンもバッチリ決め、点差はリードされてしまう。



水高18-19横浜工業



「よし!一本!取り返そう!」



俺も昨日のようにファウルトラブルで取り乱さず、冷静に皆に叫んだ。



しかし、ここからが、俺達にとっての苦しい戦いの始まりだった。