【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

「こん状況で、適任は俺しかおらんやろうな」



行雲先輩は、納得の行っていないという顔のまま、コートに入る。



あんな判断、誰だって納得いかないよな。あんなの、向こうがインテンショナルでもおかしくないだろ。



勝ちムード一色のいい流れだった水高は、この判断により、ピリピリし始める。



冷静にならなきゃいけない。いけないんだけど………糞、悔しい。



ギリリ、と歯を食い縛り、抗議したい気持ちを抑えて、相手のフリースローからのスタート。



花江サイドのフリースローが決まり、更に、バスカンだからこちらのディフェンススタートだ。



「負けない、一本、一本取り返すんだ」



このバスカンのせいで気流に乗って来そうな相手オフェンスを、食い止めるんだ。



………と、思っていたら。



「ピピィィ!!タイムアウト!白(水高)!」



試合は、外から、一番状況を把握していた、箱田先生のタイムアウトにより中断された。