【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

泰ちゃんがブンとそのボールを遥か遠くへ投げると、今度は、行雲先輩と迫田先輩が猛スピードでボールを追いかけ、速攻に走る。



「「「水高!水高!水高!」」」



水高サイドの応援席から飛ぶコールに答えるように、迫田先輩がボールをキャッチ。



二人になんとか追い付いた相手ディフェンダーが、迫田先輩を止めにかかる。



「オラァ!気合いじゃ気合い!!」



迫田先輩から強気に放たれたワイルドショットは、誰が見ても強いショット。



行雲先輩もマンツーマンディフェンスに捕まっているため、相手センターがスクリーンアウトを取る。



「まあ、入るんだけどね、あれ」



思わずにやついて呟いたと同時に、いつの間にか速攻に追い付いていた泰ちゃんが飛び上がり、そのショットを両手でゴールリングにぶち込んだ。



ガシャァァン!!



ゴールが壊れてしまうんじゃないかというくらい派手なダンクに、観客達が騒ぎ立てる。



「水前寺高校………これが、インターハイ初出場の学校かよ!」



「なんだあの10番、デッケェ………!」



2メートルの巨体を身軽に操った泰ちゃんの背中を、秀吉キャプテンがバシッと叩き、そのダンクを称える。



「さぁ、どんどん稼ぐぞ!!」



試合は依然、水高ペース。