【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

「まずは初戦、勝利あるのみだ。………ぶっ潰す!!」



「「「「イェッサー!!」」」」



ベンチの選手も含め十五人、力を込めて円陣を組み、いざ、コートへ。



ピカ先輩がコートに入ると、カメラのフラッシュや観客のざわめきで、体育館が騒がしくなる。



「あれぇ?俺、もしかして、わりと有名人やったりしてー。たまげたぁ」



当の本人はマイペースっつうか、ホント自由人で、気にしている素振りは見られない。



たまげてないだろ、と思わず突っ込んでしまいたくなるレベルだ。



まあU-19選抜選手だし、アメリカのスカウトマンにも注目されてるピカ先輩だ。こういうのにも慣れてるんだろう。



「見してやろばい。こんチームが、決して俺だけやないってとこば」



エメラルドグリーンの瞳は爛々と輝き、闘争本能が剥き出しである。



ジャンプボールに両校のセンターが立つ。



ブザーの音と共に、両名の選手が飛び上がった。