そして試合は由貴先輩の審判により、スタート。
ジャンプボールは泰ちゃんとじゃじゃ馬姫先輩。
トスが上がり、物凄い跳躍力でじゃじゃ馬姫先輩が飛び上がるも、身長の高い泰ちゃんがボールに触った。
じゃじゃ馬姫先輩も180センチは余裕で越えてるみたいだけど、泰ちゃんからすれば相当小さい。
泰ちゃんから飛んだボールは新入部員君がキャッチ。しかし、戻りの早いじゃじゃ馬姫先輩が奪いにかかる。
「ひぃっ!!」
「馬鹿!ビビってんなら寄越せ!」
新入部員君、直ぐに俺にパス。
初心者だと思って嘗めやがって。俺にはノーマーク。
「一本!一本じっくり行くぜ!」
俺はすっかり緊張しきっている全員を宥めるように叫ぶ。
「へーえ、君がガードなん?小鳥遊」
俺の元へボールを取りに来た眼鏡先輩は、どうやら由貴先輩と同じで俺を知ってる模様。
「由貴のオキニ君、どうすっとかな?」
とりあえず、俺が出来るのは……。



