凌華学院の選手は、とにかく柔らかな動きをする。



以前、槐が来た時に見たシルクの折り畳まるような柔らかな下半身の使い方は、チーム全体の特色のよう。



背丈もそんなに高くなく、そんなにスピードのないチームだが、全国区の強豪チームである所以はこの下半身の使い方であろう、と思う。



柔らかさ故に粗っぽさがなく、ゆるりと動くテンポと、そこから緩急を付けたスピード感に、狂わされてしまう。



速効型の俺達とは対照的な、遅攻型のプレイを自由自在に操る戦術。



これには体力も技術も伴い、チームワークも必要不可欠だろう。



自分達にはないプレイに、新しい何かを吸収していく。それは凌華学院の生徒からしても同じらしく。