【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

まずは基本的な体力付けで、十人ずつの班に別れた走り込みからスタート。



学院周辺のコースを、合計8.97キロ走るロードワークに、夏の暑さが体力を奪う。



俺は有ちん先輩とその他ベンチのメンバーと一緒にコースを巡っているんだけど…。



「ふー、何や、熊本より暑か気がするばい」



「いや……ゼェゼェ、有ちん先輩、全く堪えてないっしょ、ゼェ…」



このロードワークを通常運行でこなしているはずの凌華学院の部員ですら疲れが滲んでいるのに、有ちん先輩はまだまだ余裕だ。



「これが終わったら次はやっとボールば触れると思えば、平気やなか?」



「いや……そんくらいで元気になれるわけ。俺、既にくたくた過ぎてJr.半勃ちなんだけど」



いや、今の下ネタじゃないからね。男子って疲れると勃起しちゃうんだからね。



って、誰に何を説明してんだよ俺は!



頭の中がおかしくなってしまいそうな疲労を足腰に感じながら、一番始めに発った俺達の班が体育館に到着した。