【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

「デート!そりゃもう明日落とすっきゃないやつやわなっ!」



「お…落とす!?無理!どぎゃんすれば良かとよ!無理やし!」



あれ、ピカ先輩も今日はSっ子だな。行雲先輩が可愛すぎるせいだ。



「ねぇ椿ちゃん、女の子ばイチコロにする方法って何やろなぁ?」



んー、行雲先輩なら、男でも女でもイチコロだろうけど、確実に落とす方法があるとしたら…。



「あー、壁ドンとか?」



「か、壁ドンて一体何や?」



恋愛初心者の行雲先輩はもう、かなり興味津々で俺に詰め寄る。



口で説明すんのは難しいな。何て思いながらちらりと横を見ると、秀吉キャプテンが立ち上がり、行雲先輩の腕を無理矢理掴み立たせる。



するとその腕を基盤に、体育館の壁に行雲先輩を追いやり、両手をドン、と行雲先輩の顔の傍についた。



「うぉぉぉ、秀ちゃんの華麗なる見本や。お勉強になったばい」



「ホントそれな」



美形同士の壁ドンに、二階の女子達大騒ぎ。まあ、キャプテンを筆頭に最早アウトオブ眼中なんだけど。