【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~




放課後。今日はホワホワパンケーキを作成するために良い卵を安く手に入れなければならぬ。メレンゲは、素材の良い卵白で形成するもの!



よって、ダッシュでスーパーに直行せねば!



「おおおお………オゴォ!」



しかし、俺の電光石火のダッシュは鉄壁のディフェンスにより阻止されてしまう。



「泰ちゃん何!?今日は黄金の卵が20円も安く手に入るんだ!どいてくれヨォ!」



「ごめんなぁ、椿。由貴先輩の命令は絶対やけん」



な…何ィィィ!?泰ちゃんは敵の手に堕ちたというのか!いや、泰ちゃんは元からバスケ部だけど!



泰ちゃんは軽々と俺の体を俵担ぎすると、颯爽と歩き出す。



「椿姫、泰河王子様のお出迎えで舞踏会か!ギャハハハ!!」



「お前ら覚えてろォ!」



昼休みからすっかり変なあだ名が定着してやがる。明日、絶対シバいてやるからな、猿軍団。