【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

すっかり夏の陽射しになりつつある6月の三週目。



地元横浜に比べ、じっとりした湿度はなく、カラッと気持ちのいい晴天に目を細めながらチャリを漕いでるうちに、目的地に到着。



入口すぐ傍にスポーティーな半袖パーカーと短パンを着こなした町屋を発見。



「おっ!早かったやん!」



「俺んちこの辺なんだ。それにしても…意外な組合せ」



チャリを近くの置き場に停めて町屋に話しかけ、町屋の隣の人物を指す。



190センチ近い長身、目を引くようなブロンドヘアーをヘアアクセでオールバックにし、動きやすそうなコットン生地の七分袖に、カーキ色のパンツを履いた御劔歩が、俺の指の先に立っている。



「あー、中学の時から練習試合やら合同合宿やらしよったけんな、わりと仲良しばい?なっ歩」



「うん。仇野ともそこそこ。ってか、椿ちゃんって同級生って事実に驚いたばい」



「お前も椿ちゃん呼びか。まあいいけど」



俺は高校からここにいて、知り合いとかも高校入ってから出来たけど、ずっといる奴等って意外と繋がってんのな。



まあ、この町屋って男のコミュニケーション能力の高さもひとつあるんだろうけど。