【完】シューティング★スター～バスケ、青春、熱い夏～

もう一人には泰ちゃんがベッタリついている。


今、こいつは誰にパスを出すか、または自分で抜くか、考えて、後ろ手でドリブルをしている。多分、確実に点数を取るために動くから…。



「俺を抜く前に、ボールを貰うよ！」



「な…！しまった！」



俺は選択の末、抜きにかかった相手がドリブルするボールを弾く。



バッシィィン！！



「スティール！？」



「椿お前経験者やろ！初心者はんなこと出来んて！」



「何回も言わすな！バスケは初心者だっつうの！」



俺が弾いたボールを即座に味方が広い、ドリブルで攻め、ディフェンスに捕まったところで再び俺にパスが回る。



「遊びでも、泰ちゃんを負けさせらんないから、ちょっと本気出すわ！」



俺は直ぐ反応してディフェンスに着いてきた経験者じゃない奴の股に、ダム、と低いドリブルでボールを回し、あっという間に抜き去ると、ゴール下でジャンプ。



しかし、それを阻止するバスケ経験者の二人。



まあ…予想通り。この俺の予想が当たっていれば。