「ちーっす………ってぐわぁ!何この2階の人混み!何事?」



「んー、俺達のぉ、ってか、8割秀ちゃんとゆっくん目当てのギャラリー的な?」



先に来てストレッチをしていたピカ先輩が、相変わらずのんびりと、ふにゃふにゃ笑う。



「あー…元々目立つ美形っすからね、更に目立ち始めましたか」



「そやねぇ。でもさ、ぶっちゃけ俺達もモテ始めたり、しちょらん?」



………自惚れじゃないけど、ピカ先輩の言うことは正解である。



キャプテンや行雲先輩と比べりゃあれだけど、あれよね、知らない女子からめっちゃ声かけられるようになったさ、俺も。



「俺とピカ先輩は主に派手な女子からっしょ?」



「うん。何たって俺と椿ちゃん、進学校の生徒にしては、派手やけんねぇ」



天然ものとはいえ、明るい茶髪パーマの俺と、かたやブロンドヘアーにエメラルドグリーンの目のピカ先輩だから、しょうがないっちゃしょうがない。



逆に、柔らかな雰囲気の泰ちゃんは清楚な感じの女子からの人気が上がったよう。多分、有ちん先輩もその方面だろう。