ダァァァン!!
「ピッ!白(水高)!バスケットカウントワンスロー!!」
「ちっ!」
空中で行雲先輩を吹っ飛ばした御劔は、そればかりかバスカンを奪う。
悔しそうに顔を歪めた行雲先輩は、しぶしぶファウルを飲み込み右手を挙げた。
ワンスローを難なく決めた御劔。
水高5-3荒商
開始3分にしてスーパープレイの押収に、観客からの興奮の歓声があがった。
それにしても、俺達の流れを断ち切るようなこのオフェンス、やっぱり………。
「ん?皆ぁ、そんか怖い熱視線やめてばい。それにしても歩ちゃん上手くなっとる」
恐るべし、御劔の血。
秀吉キャプテンの言う通り、敵にするには厄介過ぎるっての。
ピカ先輩本人は、呑気にもベンチで弟歩の成長ぶりにニコニコしている。
自由人過ぎる、うちのオフェンスの妖精は…。



