【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

「仇野はオフェンスも良かとやな、要注意は冷泉さんだけやなかね」



荒商の選手からそんな言葉が漏れるのが聞こえる。



「よし、次はラッキーじゃなくてちゃんとディフェンスすっばい!」



「オウッ!!」



そうだ、泰ちゃんへ繋げることの出来たパスは、言わば御劔のシュートが入らなくてラッキーだったおこぼれだ。



次こそ予測して、それを防がなくちゃ。



「オラァ!そろそろ一本取るばい!」



相手のガードがボールを素早く飛ばす。



「相手は速攻だァ!」



「わかってらぃ!!有ちん先輩急げ!」



行雲先輩と有ちん先輩がボールを外からインサイドへ切り込む御劔を追いかけ、速攻を止めにかかる。



「止めぇる!」


高く飛び上がりオフェンスを阻止しにかかる行雲先輩に対し、臆することなく高く舞い上がる御劔。