少しの休憩が終わり、遂に、最終決戦の時が来る。



「勝っても負けても、これが最後。本選へのチケットは勝ったモンしか手に入らん。いいか、全力を尽くせ!」



相変わらず、若い俺達よりずっと元気な箱田先生の声が響く。



今回のスタメンは



小鳥遊 椿一年 PG 12番
冷泉 秀吉三年 SG 4番
十六夜 有馬三年 SF 5番
神楽木 行雲 二年 PF 7番
仇野 泰河 一年 C 10番



「なんで俺、スタメンやないとっ!?」



「アホ、まずは相手の体力ば削るためじゃ!後半からは点取りに走ってもらう!」



箱田先生のオーダーは俺も意外だったけど、成る程納得。



ピカ先輩の弟、歩はピカ先輩とプレイスタイルが酷似している。



それは、長所も短所もだ。



ディフェンスは、ピカ先輩に比べたらマシだが月並み程度だし、執拗なディフェンスが苦手らしい。



そこで、最初こそ行雲先輩を…と考えていたが、体力のある有ちん先輩をマッチアップさせ、心身ともに疲れさせようという戦法に辿り着いた。