そのまま由貴先輩に引っ張られた先は、男女のバスケ部が練習を行っている、体育館。



キュッキュッキュッ!



体育館全体が、体育館シューズとは違う足首まであるバッシュの音と、ボールの音、熱気に包まれている。



「リバーン!!」



バシィィィッ!ズドォン!



パスを回したり、基本のドリブル、ステップの練習をしている中心で、練習試合が行われている。



「キミ、小鳥遊君は、昨日の動きからして、バスケは初心者じゃなかとやろ?」



「いや…親父の遊びに付き合ってて、ああいう外側の基礎みたいのは、三歳位の時からやってて、小三の時からは1on1っていう点取りゲームやってただけってか」



ないのよね、マジ、バスケ経験なんて。



由貴先輩はフムフム、と首を上下に振って何かを考えた。