あと一本決めれば、俺達の勝ちだ。



だったら、時間いっぱいボールを回して行くのが得策。



残り時間、14秒、13、12、11………今だ!



「有ちん先輩!」



「任せて!」



俺が選んだのは、有ちん先輩。



だって、有ちん先輩なら分かるだろ?俺の、考えること。



9秒、8、7、6…………



「冷泉、決めれ!」



5秒、4、3……



ヒュン!!



終了2秒前、秀吉キャプテンが鳥肌の立つようなシュートフォームで、3ポイントを打った。



水高が、菊地が、相手の肥後学でさえ、水高の勝利を確信した、瞬間。