「瑞樹取れたかー?」
「輝か。後ちょっと…。
1000円札くずせるか?」
「はいはい。
俺の財布は小銭でいっぱいだからな!」
嘘付け、さっき瑞樹のために5000円札
両替してただろ。
どんだけ親切なんだよ。
…やっぱデキてんのか。
それにしてもこっちから見てると
瑞樹と輝の目にUFOキャッチャーの
ライトが当たってキラキラしてる。
一生懸命にぬいぐるみを取ろうとしている瑞樹に、その様子にいちいち反応を示している輝。
「なぁんか、微笑ましいんだけど。」
無邪気な小学生って感じ?
こっそり写メ撮っとこ。
―――ポンポン
不意に肩を叩かれる。
「ん?」
誰だよ。俺の隠し撮りを邪魔すんのは。
なんとなく予想はついているので
営業スマイルで振り向く。
「ねぇねぇ、お兄さん1人?」
「うちらと遊ばない??」
「ごめんね?今日は遊べなーい。
連絡先教えるからまた誘って?(ニコッ」
ラッキー!やったじゃん!
なんて言って嬉しそうに去っていく女の子。
こうやって断るのが一番早いんだけど…。
んー、そろそろメアド変えようかな。
無駄なメールが多いし。
やっぱり女の子は2次元の方が
ケバくなくて、うるさくなくて
いいねー。

