恋する君の可愛いつよがり。



「……っ、あ、あの」


「うん」


「その……」



まずは一歩。

相原に歩み寄るところから始めてみようか。



「えっと……」



必死に言葉を見つけようとしている相原はうつむいてるせいか俺が近づいてることに気づいていない。



……なんだよその顔。

お前、ホント俺んとこになにしに来たわけ?



あの、その、としどろもどろになっている相原の表情はいつもの強気な表情なんかじゃなくて。


まるで恋する女の子のように両頬が赤く色づいている。



……馬鹿が。

そんな顔してるから勘違いするんだよ。



「……あの、……えっ!?」



──気付くの遅ぇ。



相原が俺の存在に気づいた時にはもう俺は相原の目の前にいて。



「え?え?佐久間?」



困惑に揺れるその瞳に吸い寄せられるように顔を近づけていった。