武ちゃん先輩から佐久間に視線をうつせば、佐久間の綺麗なフォームが目に映って。 トクン。 心臓が小さく波打った。 ……戻りたい。 元の関係に戻りたい。 また前みたいに佐久間と喋りたいよ。 けれど、その願いは無残にも打ち砕かれることになる。 「──俺、もうアイツとニセモノの恋人になんかなる気ないっスから」 佐久間本人の言葉によって。