恋する君の可愛いつよがり。


……機嫌、悪いのかな?

やっぱり私が隣座るの嫌だった?



頬杖をついているせいでよく見えない佐久間の表情。


そのせいで私は余計なことばかり想像していた。


でも、座ってしまったものはもうどうしようもない。


合宿所に着くまでの一時間半、佐久間の隣にいられるんだ。


今がチャンス。仲直りしなきゃ。








そう意気込んでいたのは本当に最初だけで。


話しかけなきゃ話しかけなきゃと考えている内に私はいつの間にか夢の世界へと誘われていた。